公募展に入選して、ロンドンの由緒あるギャラリー Mall Galleries で作品を展示することができました。
申し込みから展示までザッと、どんな流れだったかを紹介できればと思います。
より大まかに、イギリスにはどんな公募展があるかはこちらの記事で
ウェブサイトの専用ページで申し込み
規約 (Conditions) を確認する
規約をきちんと確認してからでないと、本腰を入れて作品制作にかかれませんね。
特にサイズや日程はきちんと確認しておかないと…搬出日にうっかり帰国してしまっていた、といったことがないようにしましょう!
以下は、特に確認しておきたい項目です。
- 締切日は、作品を用意出来そうな期日かどうか
- 作品の素材などは規約に沿っているか
- 作品サイズは範囲内か
- 額装の必要有無
- 作品が、いついつまでに売れた場合のマージン
- 売れない場合の、引き取り期日
などの、細かいけれど大事な話も沢山あるので、きちんと読む必要があります。
作品写真を用意する
特に一次審査は、専用サイトにアップロードした写真で審査される、といったことが多いので、指定されたサイズの写真を用意する必要があります。
何しろ写真だけでの審査ですから、写真は質が良いものであること、
また、実物の色合いをできる限り正確に再現していることなどに注意が必要です。
本当はプロのカメラマンさんに撮ってもらえればそれに越したことは無いのですが、
難しい場合は自分で撮影します。
ちなみに私は全て、自前のiPhoneで撮影していました。
綺麗に撮るコツを載せているサイトがあるので、これが大いに参考になるかと思います。↓
Royal Academy (UK)による作品の撮影方法動画
写真を撮った後に、どうしてもゆがみが出てしまう場合があります。もしフォトショップを持っていれば細かなゆがみや色合いの修正ができます。また、指定された解像度やサイズに調整が必要な場合が多いです。
今はオンラインで無料の類似ソフトもあるので、これで代替できる場合もあると思います。
タイトル、作品説明、サイズなどの必要な情報を入力する
タイトル、作品の説明や、公募展によってはアーティスト・ステートメントを文章で書かねばならず、英作文に慣れない場合はちょっと対策が必要です。
私は自分である程度書いた後に、オンラインの英会話レッスンの先生に、添削してもらっていました。
この作業に意外と時間がかかるので、ある程度余裕のある日程で調整しないといけません。
必要な写真や情報を揃えてマイページから申し込みをします!審査に通りますように。
二次審査
一次審査に通ると、
最終である二次審査です。
この段階は、作品を直接会場に持ち込む、または指定業者を介して輸送搬入をする必要があります。
私はロンドン市内に住んでいたので、作品をUber に乗せて持ち込みました。
大きなギャラリーの裏口に搬入口がありそこに次々と作品を持ち込む作家さん達。
大きめの人は奥さんや旦那さんを引き連れて、2人がかりで、自家用車で落ち込んでいる人もいました。
作品はきちんと確認して引き取られ、梱包材をまとめて自宅に持ち帰ります。
その後確か2週間ほどだったか、最終審査の決定が知らされます。
ネットの専用ページにログインすると結果が表示されているほか、メールでのお知らせも来ました。
あとは、このギャラリーに事務局側が展示をしてくれるので、待つのみです。
展示の告知や宣伝
宣伝のフライヤーは、メールに添付するものはもらえ、紙のものもお願いすると送ってくれました。
自分のホームページやSNS等があれば、大いに宣伝をして観に来てもらいましょう。
プライベートビューとは
公募展に入選する大きなメリットとして、
Private View=オープニングパーティー に参加できることがあるかと思います。
入選・入賞した作家さんやその家族、友人などが集まるパーティーのようなものです。
ドリンクや、ちょっとしたおつまみが用意され、会場で立食、授賞式などもこの中で行われます。
Private viewを上手に活用すれば、他の作家さんと話をするチャンスになります。作家の知り合いをつくることで、業界の事情や、展示をするのによい場所などを教えてもらえたりすることもあります。
公募展を上手に利用して、作家活動の足掛かりとしていきたいものです。
作品搬出
この期日をうっかり忘れてしまいそうになるので要注意です。指定された期日までに作品を引き取らないと、作品保管の料金が発生してしまいます!