バナー2.11

【ロンドン個展第3話】展示搬入はアクシデントの連続!~ポートフォリオの作り方も~

こんにちは、画家の atsuko です。アートで暮らしを豊かにするヒントについて書いています。
あじさい

ONLINE SHOP はこちら

こんにちは。
日本画家のAtsukoです。

来る8/21~25日、埼玉・川越の有名百貨店 【まるひろ百貨店 川越本店6階ギャラリー】 にて展覧会を開催いたします。

その開催にあたり、「日本画おたより」では数回に渡って、前回のロンドンでの個展の様子をお伝えしているシリーズの、今回第3話になります。

この展示、実はハプニングや面白エピソードたっぷりでしたので、ぜひ皆さんにお読みいただきながら、個展準備とはこんなものか…という様子をお伝えできたらと思います。

途中に★★お役立ち情報★★も入れているので、ぜひチェックしてくださいね!

**【第3話】展示搬入はアクシデントの連続**

ついにやってきた搬入日。
40点もの作品をギャラリーまで運びます。近所の友人に車を出してもらい、総勢4人がかりで搬入。フラット5回から作品を地下駐車場まで運び、車に乗せ、数回往復して会場に運びこむ。(それぞれの子供の面倒をみながら ^ ^;)
冬の朝のロンドンはとても寒いのですが、必死で体を動かしていたので寒さは感じません。

ここまでは、友人たちとのあうんの呼吸で進み、順調でした。
しかし、問題はその後。

展示作業は「丸2日、専門スタッフがやるから大丈夫よ」と聞いていたのですが、来てくれたのは背の高いイケメンお兄さん1人。しかも動きはやっぱり“イギリス流”。

初日、掛けられたのはなんと40枚中2枚だけ。
広い白い壁には、ぽつんと2枚の絵だけが掛かっていて、あとは床に並べられたまま。静まり返ったギャラリーに、たまにスタッフの歩く音と、ギャラリーを通ってアートクラスに向かう人々の一群が通り過ぎる。
そしてお兄さんは昼になるとふらっといなくなり、2時間後に温かいカフェラテ片手に戻ってくるのでした…。

翌日の夕方にはオープニングパーティー。私はどうしようもない不安に襲われます。

手伝える雰囲気でもなく、現場で見守りながら、ポートフォリオの仕上げや、プロフィールボードづくり、英語でのスピーチ原稿作りを進めました。
個展となると、「絵を描く」「絵を飾る」以外の細々とした準備が意外と沢山あるものです。

hannyuu

★★ポートフォリオに含める内容★★
ポートフォリオとは、自分の作品集。また、仕事を依頼してもらうための資料にもなっているので、展示会場には必ず用意しておくものとなります。

中身に入れるものとしては
・略歴などを書いたプロフィール
・制作方法の説明
・作品写真(一枚一枚の説明をつける場合も)
-会場に飾れる作品数には限りがありますが、ポートフォリオには制限がないので、さかのぼって過去のものなども沢山入れられます。
・記事掲載してもらったもの(新聞や雑誌などがあれば)
・絵のオーダーを受けるための価格表
・その他お仕事で受けている内容

などになります。

★★★★★

途中、アクシデントも。
事前に渡していた展示図面(絵と絵の間隔まで正確に書いたもの)をもとに作業してもらっていたのですが、最初の2枚の間隔が「4cm → 40cm」というミス。これでは用意した枚数の作品を飾りきれません。仕方なく指摘したところ、なぜかしばらくしてから学長イザベルから電話が入り、「ここはコマーシャルギャラリーじゃないんだから、そんなに厳密な作業は求めないで欲しい」という内容。
おそらく私の指摘が「細かすぎるクレーム」として伝わったのでしょう。細かな事情を英語で説明しきれないもどかしさを感じつつ、「もちろんです、OK」とだけ返す私。

とはいえ、ここはロンドン。多様な文化背景の人が集まる場所では、言いたいことは言い、理解し合えれば後腐れなし、という空気があります。私も気持ちを切り替えました。

二日目も午前中はスローペース。お昼もゆっくり。しかし午後になると急にペースアップし、ようやく形が見えてきます。
私は夕方のパーティーで切る着物の着付けのため、展示途中で一度退席。パーティー開始30分前、着物姿で会場に戻ると、ほぼ展示が完了していました。
「それならもっと早く終わらせて安心させてよ…」と思いつつも、お兄さんとハグで展示完了をお祝い。(実はその時別スペースにいた私、展示完了を知らせに来てくれたお兄さんに「Can I have a look?(見せてもらっていい?)」と言ったつもりが、「Can I hug you?(ハグしていい?)」に聞こえたらしく、向こうから抱きしめてくれたのでした・笑)

party

**そしてオープニングパーティー。**

ぎこちない最初のスピーチを読み上げて(私は人前でのパフォーマンスが本当に苦手なのです)、やっとパーティーが始まりました。
会場には飲み物やカナッペの香りが漂い、グラスが軽く触れ合う音と、人々のざわめきが混ざり合います。白い壁に並んだ作品は照明を浴びて鮮やかに浮かび上がり、訪れた友人や招待客が一枚一枚、作品を丁寧に観てくれます。
私も皆さんに作品の説明をしたり、日ごろの感謝を伝えたり。
こうして、さまざまなハプニングを乗り越えながらも、個展は盛況のスタートを切りました。

次回からは、いよいよ開催された個展当日からの様子をお伝えしていきます。
どうぞお楽しみに!

~暮らしを彩る絵画~
政木アニー・中島敦子 二人展
8月21日(木)~25日(月)
(最終日 午後5時終了)
まるひろ百貨店 川越店6階ギャラリー

一和空間を描くー
イギリスに暮らした経験から、
日本とイギリスの美意識、文化を
再考して日本画や水彩画を描く中島敦子。
日本の四季を感じる、花やいきものの日本画や
イギリスのデコラティブな世界観を取り入れた水彩画。
こころに響く作品を目指し、制作中です。

【作家在廊】
中島敦子:8/21(木)・8/23(土)~25(月)
各日午前11時~午後5時

政木アニー:会期中全日 各日午前11時~午後4時

まるひろ百貨店 川越店
営業時間:午前10時~午後7時
JR埼京線・東武東上線:川越駅徒歩7分
西武新宿線:本川越駅徒歩4分

タイトルとURLをコピーしました