シチリア島は、イタリアの長靴型のつま先よりすぐ先のところに位置しており、
地中海の温暖な気候で、レモンやオリーブの農作物に恵まれています。
そして私がなぜ、シチリア島の中でも第二の都市カターニアの街を旅先に選んだのかというと、
ここはバロック建築で有名な、世界遺産の街だからです。
(そして街中心部からは少し離れた、ビーチの近くに比較的値ごろな宿があり、子供を遊ばせるのによさそうだった)
一般的には、隣の街タオルミーナが、高級リゾートとして知られており、青の洞窟のあるイソラ・ベッラなどを望む景色も素晴らしいです。
私たちは、メインをカターニアにし、その中で1日だけエトナ山とタオルミーナを訪れるツアーに参加しました。(写真はなし)
カターニアについて
カターニアはシチリア島の東部に位置し、古代ギリシャ時代からの歴史を持つ都市です。
紀元前8世紀にギリシャの植民地として建設され、その後、ローマ帝国やビザンティン帝国、アラブ人、ノルマン人などの幾多の支配を経て、イタリア統一の過程でサヴォイア家の統治下に入りました。
第二次世界大戦では激しい空襲を受けましたが、復興し、現在は美しいバロック建築と、点在するローマ時代の遺跡が魅力の街として知られています。
カターニアにバロック建築が数多いのは、1693年に発生した大地震の影響だそうです。
この地震は甚大な被害をもたらし、カターニアを含むシチリア島全体が破壊されました。
その後、都市が再建される過程でバロック様式が取り入れられました。
実際カターニアを訪れると、16世紀からの建物というだけあり、バロックの建物はどれも大変な歴史を感じさせてくれます。
また、黒い壁が多いのが、シックな雰囲気を醸し出していますが、これは火山(エトナ山)が近いため、土質などの影響でしょうか。
そして、街の所々にローマ時代の遺跡が混在している感じが、とってもロマンを感じさせてくれて素敵なのです。
ビスカリ宮
ビスカリ宮は、18世紀初めのロココ調にデコレーションされた、とても豪華な宮殿です。長い歴史の中で、世界の要人達が訪れた場所でもあるようです。
カターニアにおいて大きさ、また豪華さにおいて最高の場所との情報で、期待に胸躍らせ訪問しました。
見どころとしては、まずホールでは、フレスコの天井画が素晴らしいロココ調の装飾を堪能できます。
またグリーンルームやピンクルームなどと呼ばれる各部屋の装飾や絵など、そして一部には古代ローマ時代のモザイクが使用された床もあります。
個人的には、長い歴史とともに古びた建物全体の雰囲気が、豪華さにノスタルジーを加えていて、その世界観に浸ることができました。